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豆知識

乳歯の虫歯~親御さんが知っておきたい事①~

~乳歯の虫歯、親御さんが知っておかなければいけない事~知識編

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「乳歯に虫歯が出来てしまった。」
「しあげ磨きの時に子供の歯に穴が開いているのを見つけた。」
慌てて電話をかけてこられる親御さんは多いと思います。
中には「自分は子供の時、虫歯で苦労したので子供には虫歯になって欲しくない。」親御さんは皆さん同じ意見だと思います。

「チョコやジュースを控えて、仕上げ磨きもしていたのに・・・。」強い疑念を持つ方々も多くいます。

乳歯の虫歯がなぜ突然出来てしまうのか?
今回は突然できた乳歯の虫歯のメカニズムを全て解説します。
また、その予防法まで今回は数回に分けてお話ししたいと思います。ぜひ、参考にしてみてください。

~親御さんが乳歯の虫歯について知っておいて欲しい事柄~

①虫歯の三大領域

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「歯と歯の間」「歯と歯茎の間」「奥歯の咬む部分の溝」
乳歯に限らず、虫歯がよくできるところはこの三つがあげられます。

特に歯の間などは見た目にはよくわかりづらく、虫歯が進行していても気づくのが遅れるパターンが多く、気づくと突然穴が開いてしまったりします。

乳歯の時期は奥歯の歯と歯の間は詰まっているので、乳歯用デンタルフロスを使わないと汚れが残ってしまいます。成人でもよく言われることですね。

②乳歯の虫歯の色調は黒ではなく白っぽい

乳歯の虫歯は大人の虫歯のように黒ではなく(程度により差はあります)、白っぽい事が多く虫歯になってもそのまま気づかず進行してしまいます。
白い虫歯は「脱灰」と呼ばれる状態で、正しくブラッシングが行われていないと進行してしまう初期虫歯です。乳歯は永久歯に比べ、やわらかいので早期に進行してしまう事が多いのです。

③痛みが出にくく症状に気づきにくい

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子供はまだ痛覚が発達しておらず、虫歯がある程度大きく進行してからでなくては状態がわからない事が多いです。
痛みで発見されるよりも、穴が開いていて、食べカスが詰まって、虫歯からの痛みよりも歯肉からの痛みで気づく場合が多いのです。
痛みの感覚は出たり、引いたりまちまちであることが多いので、子供が痛いと言っても、見過ごされてしまうことがあります。親御さんが小さな変化を見逃さず、しあげ磨きごとに観察してあげることです。

④乳歯の虫歯は成長に合わせた食事の変化に伴い進行がかわります

子供は発達することで味覚も変わります、母乳、離乳食、おやつ、そして食感、味覚が発達してくると、好みの味を覚えて行きます。
おやつなどでは砂糖を多く含む甘味を覚えて行くとその量も増え、乳歯の虫歯の進行をより促進してしまいます。

⑤乳歯はエナメル質が薄い

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歯の表面は大人も子供も、体の中で一番硬い組織であるエナメル質いわれる歯質でおおわれています。
乳歯のエナメル質は大人の半分しかなく、そのため虫歯の進行が早いのです。お口の中では食事の度にお口の中が酸性にちかくなり、歯の中のミネラルが溶けだします(脱灰)。
溶けたミネラルをブラッシングし、唾液などで守りそれを戻す事が再石灰化と言います、実は歯ブラシごとにそれを繰り返しているのです。
ですので脱灰の時点であれば再石灰化で治る可能性があります。しかし、脱灰が進みその下の柔らかい組織まで入り込むと虫歯は一気に広がってしまいます。

⑥乳歯は虫歯が大きくなると神経まですぐに進行します

乳歯は先に述べたようにエナメル質と象牙質の厚みが薄いため歯質にくらべ神経が大きいです。ですので、虫歯になると直ぐに神経まで進行してしまします。
乳歯の神経は永久歯との生え変わりの際にとても重要なものです。ですので、できうる限り神経の治療をしないで進行をとどめておけることが重要になります。

お子様のお口のケガ、親はその時~

子供のお口のケガ ~永久歯にも影響する?お子様の歯のケガ~

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小さなお子さんをお持ちの親御さん方は、普段のお子様の遊びやスポーツなどの様々な怪我を心配する方が多いと思います。
例えば公園のブランコから落ちたり、ボールが当たったり、追っかけっこで顔と顔でぶつかってしまったり、乳幼児であれば電池やボタンを飲み込んだり、心配は尽きないと思います。
その中、お口の中のケガはお子さんの運動量の増える、2歳ごろ、8歳ごろが最も多いと言われています。
お子様は大人と違い、重心が頭部にあります。これは成長上仕方のない事です。
重心が頭部にあるぶん、頭から落ちたり、顔からぶつかったりしてしまうのです。
年齢的に、乳歯のケガ、例えば前歯を打って色が変色する、その後適切な乳歯の治療をしなければ生えてくる永久歯に悪影響を与えることがあります。

また、歯を強く打って永久歯が折れてしまったり、抜けてしまった場合も、早急に歯科医院を受診しましょう。

すばやく適切な治療を受けることで、正常な状態に回復させることが出来ます。

特に、歯が抜けてしまった場合、30分以上乾燥した状態で放置してしまうと歯根膜と呼ばれる歯の根っこんお周りにある大切な組織がなくなってしまいます。
抜けた歯は牛乳、もしくは食塩水 に入れて保管し、乾燥させないようにします。
その状態で歯科医院に持参して頂ければ、歯を元の位置に戻す処置がスムーズに進める事ができます。

~歯及びお口のケガの種類~

歯、及び、お口のケガは、大きく以下のものに分けられます。

・歯が破折してしまった状態
・歯が動揺してしまってる状態
・歯が完全に抜けてしまった状態
・歯が歯茎の中に衝撃で埋まってしまった状態
・唇、歯茎が切れて出血してしまった状態
・打撲などで、骨や顎の関節への悪影響

それぞれに対して、適切な治療法があります。
一番いけないのは、そのまま放置する事であり、必ず歯科医院を受診して下さい。

特に乳歯の怪我を放置してしまうと、乳歯自体が変色してくる、神経が死んでしまったり、歯が正常に生えてこなかったり、曲がって生えてきてしまったり、
生えてきた永久歯の表面のエナメル質が変色している、などの状態があります。

また、その後生えてくる永久歯も、後々になって歯が変色したり、根っこが膿んでしまったりする事もあります。

~歯の怪我の治療方法~

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まずは、速やかに歯科医院を受診。
レントゲンによる検査。(但し、頭や顎を強打し、一時的にでも意識を失うなどの症状があった場合は、整形外科、脳神経外科の受診が先です。)
そして、
①現在のどういった状態どうなっているのか?
②このまま放置してだいじょうぶか?どのようなリスクと可能性があるのか?
③永久歯への影響は?
④具体的な治療法はあるのか?

この4点を歯科医から、まずアドバイスを受けましょう!

具体的な治療法として、
・抜けた歯を元に戻す。(再植手術)
・揺れているだけならその歯に隣接する歯と合わせてワイヤーで固定する。
・神経を一部分取り、お薬でフタをし、セメントを用いて歯の形を復元する。

などがあります。
もちろんこれらを併せて行わなければいけない事もあります。

~まとめ~

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マウスガード一例

歯のケガの予防法、歯のケガの種類、対処法について述べてきましたが、もちろん、怪我をさせない工夫も大切です。

歯のケガの予防法にスポーツ用マウスガードというものがあります。
小さなお子さんであれば、日頃からの注意が必要なのももちろんですが、小中学生でスポーツをされているお子様には、スポーツ用のマウスピース(マウスガード)を作ることができます。

例えば、野球やサッカーなど、コンタクト系の格闘技(空手、柔道など)スポーツをされているお子様で、ケガからのリスクを最小限に防ぎたいということであれば、当院に一度ご相談下さい。
これはもちろんスポーツをたしなむ大人の方々にも非常に有用です。
マウスガードを装着する事によって、大切な歯を、ケガから守ることが出来ると思います。

知覚過敏?その原因と対処法

~知覚過敏ってなんでおこるの?~

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CMでもよく出てくるこの単語、「知覚過敏」。知っている方も多いかと思います。
今回はこの知覚過敏についてお話しさせて頂きます。

~知覚過敏とは~

歯医者さんにいっても虫歯は見つからない、でも歯がしみるといった症状がある場合、知覚過敏の可能性があります。
では、虫歯の痛みとの違いは何なのでしょう?
知覚過敏の症状は鋭敏な『一時的疼痛』が特徴です。
なので、持続的な慢性的な疼痛などの痛みが出る場合、それは虫歯である可能性が高いです。

そもそも知覚過敏とはどこが「しみている」のでしょうか?

知覚過敏は正確に『象牙質知覚過敏』と言います。
この象牙質という部分が歯の神経に痛みを伝達しているのです。

 歯の構造

歯の1番外側にはエナメル質という固い層があり、
その次に象牙質の層があります。ですから、何らかの原因でエナメル質に傷がつき、象牙質が露出してしまった場合に、しみや痛みが出てくる可能性があります。
また、歯の根っこの面はエナメル質がなく、セメント質というエナメル質より柔らかい組成の歯質でできています。
歯ぐきがやせ、根っこの表面が見えてくるとこの薄いセメント質から象牙質に刺激が伝わりやすくなります。

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象牙質は目に見えない無数の小さな象牙細管という穴があいており、そこから冷たい水などの刺激が神経に伝わり痛みがでるのです。これが知覚過敏のメカニズムなのです。

~知覚過敏、その原因~

知覚過敏を起こすのには様々な原因があります。代表的な例を挙げてみます。

1:歯磨きの間違い

過度な力を入れてしまった歯磨きをすれば、表層のエナメル質に傷がつき象牙質が表層に見えてきます。
そこからから知覚過敏を引き起こす事があります。
歯磨きする時は力を入れすぎずに優しく磨く事が大切です。

2:歯磨き粉

歯磨き粉の中の成分には研磨剤というものが含まれています。
現在、国内で普通に市販されているものを使用する分には特に問題ありませんが、
すでに知覚過敏が起こっている方などが、大量に使用するなど間違った使用法で行うと、
研磨剤によりエナメル質が傷つくおそれがあります。
さらに、海外の製品などで研磨剤が粗い粒子を使っているものなどもあります。
エナメル質を傷つけてしまいやすいので、使用上には十分注意しましょう。

3:歯ぎしり、くいしばりなどの過度な歯質への負担

睡眠時に歯ぎしりやくいしばりをしたり、日常の中でもくいしばりの癖があると、
歯面の表層が割れたり、小さくひびのように欠け、剥がれてくることがあります。

見た目上は凹んだような感じになり、
エナメル質が凹めば中の象牙質が見え、そこから刺激が伝わります。

4:歯周病

歯周病で歯茎が下がると根っこの表面が見えてきます。
そこに歯ブラシなどや冷水、もしくは熱いものでも、直接刺激が伝わることになると、
知覚過敏の症状を引き起こす場合があります。
知覚過敏には様々な原因があり、他にもいくつかあります。

要するに象牙質に刺激が加わると症状がでやすくなるのです。

~知覚過敏への予防対策~

まずはご自身の知覚過敏は何が原因で起こているのかを把握し、それを除去することが大事です。

先に述べたような原因に心当たりがある方は虫歯より知覚過敏を疑った方がいいかもしれませんね。

しかし、ただ知覚過敏に対し、しみないように処置をしたとしても原因が除去されなければ同じことを繰り返します。
ですから、歯磨きの仕方が間違っている方は正しいブラッシング指導をうけ、
歯ぎしりや食いしばりなどをする方などはマウスガードなどを使いそれを直していく必要があります。

では、象牙質が表面に露出してきてしまっている場合はどうしたらよいのでしょう。
方法はいくつかあります。

まずは歯科医院へ受診をします。

①表面への知覚過敏の薬の塗布を最初に行う。

詳しくは硝酸カリウムというお薬を露出した象牙質に塗布します。そこでなるべく象牙細管から刺激が伝わらないようにします。

②それでもなかなか症状が収まらないとなると次の段階として象牙質が露出している部分をコンポジットレジンという樹脂で埋めます。

③それでも収まらなければ、最終手段として神経をとるという事もあります。

このように知覚過敏の処置は段階ごとに行います。
おうちで知覚過敏用の歯磨き粉を使う事もご自身でできる手段の一つです。

~まとめ~

もしかしたらこれを読んで、似たような症状をお持ちの方々もいらっしゃるかもしれません。
ご自身が知覚過敏かも、とお思いの方は是非一度ご相談下さい。
もちろん、歯がしみるという症状は知覚過敏だけではない可能性もあります。
歯がしみる方は一度歯科医院にで診てもらう事をお勧めします!

顎関節その症状と原因

~顎が痛い!顎関節症かも?!~

顎を開けたり、閉めたりすると痛い。
お口を開け閉めすると音が鳴る、痛い。
その症状は顎関節症の可能性があります。

いきなりこんな症状がでてきたら不安になる方がいらっしゃるかもしれません。
今回は顎関節症の症状、そして受診、その治療について説明いたします。

~顎関節症とは~

口が開けられない(指二本半が縦に入らない)、
食事の時に顎が痛い、
口を開け閉めすると音がなって痛い。

等の症状があったら、顎関節症が疑われます。

~関節円板のずれが顎関節症を引き起こす?~

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顎関節とはお口を開け閉めさせる関節部分で、肘や膝など体のほかの関節と同様の構造をしています。
顎関節の中に関節円板と呼ばれるクッションの役割をするものがあります。
これは軟らかい組成をしており、骨と骨のあいだに存在することによって、お口の開け閉めを円滑にする運動に役立っています。
関節円盤はいくつかの筋肉に繋がっており、顎関節症患者の7割はこの関節円板が何らかの原因により位置が変動してしまう事によるものと言われています。
関節円板のずれによって、顎に音がなったり、後には疼痛を起こしたりします。

~その他の顎関節症の原因は?~

関節円板のずれ以外には、顎周囲の筋肉の炎症、打撲などの顎関節への強い衝撃によって靭帯が損傷している状態があります。

また稀に、顎関節の筋肉や靭帯が萎縮や拘縮を起こし、骨癒着を起こしてしまう病変を伴うことなどもあります。

~顎関節症になったら!?~

顎関節症かなぁ、と思ったらまずお近くの歯医者さんか、もしくは口腔外科を持つ病院で受診しましょう。

口腔外科とは歯科の専門領域のひとつです。
街の歯医者さんでも口腔外科を標榜している歯医者さんもあります。
口腔外科とは、お口まわりの外科的処置の専門分野で、抜歯、顔の骨の骨折、お口の中の腫瘍の摘出など、扱う病気はさまざまです。

口腔外科は歯科の一種なので、ドクターは医師ではなく歯科医です。
顎関節は噛み合わせに大きく影響される病気です、歯科医や口腔外科医にすみやかに診てもらいましょう。

~咬み合わせが顎関節に大きく影響する~

先に述べましたように顎関節症でおこる関節円板のずれは、いろいろな原因があります。
その一つには過度な力が加わってしまうことにより生じるといわれています。過剰な力で歯と歯を接触させると顎関節に応力がかかり、その力で関節円板がずれてしまいます。
また転んで顎を打ってしまった、殴られたり、競技などで顎を強くぶつけてしまったりしても動揺のずれが起こってしまうことがあります。

~顎関節症の治療方法~

1:マウスピース

顎関節症治療は、日常生活においてお口の開閉運動などに支障をきたさないように改善することです。
つまり患者様が顎関節症による疼痛、開閉の制限などのストレスを感じないようにすることを目指します。
まずはマウスピースをはめてもらう治療が一般的です。ひどい疼痛を伴う場合は鎮痛剤を処方する場合もあります。

顎関節症ではプラスチック製やラバー製のマウスピースを作製します。
マウスピースを使用することによって過度な咬合力でかみしめさせないようにし、顎関節に負担が加わらないようにます。

これは残念ながら市販品では作れません、歯科医院や口腔外科を受診することを強くお勧めします。

 

2:開口訓練

関節円板のずれを正しい位置にもどすための運動を行います。
顎の運動は以下のように行います。

①お口を最大限大きく開けられるところまであける(最大開口位)
②口を開けた状態のままで顎を前方にスライドさせるように出す
③顎を前方に出したままゆっくり閉口し、顎をもとの位置にもどす

この運動を1日10~20回くらい行なってください。

 

3:生活習慣を見直す

日常の生活習慣(クセ)で顎関節症と関連がなさそうにも思われがちです。
痛みがある期間、まず頬杖をついたり、うつぶせ寝をやめてへの影響を少なくしましょう。
また、硬い食品の摂取をなるべく避けます。例えばフランスパン、ビーフジャーキー、硬いステーキなどです。
あとは、管楽器の演奏、バイオリン演奏、スキューバダイビング等も負担がかかりやすいですので避ける方が良いでしょう。

またマッサージは自宅でも効果的です、顎関節部に痛みを伴わない程度にマッサージを行います。
直接あごに負担のかからない生活を心がけましょう。

 

4:口腔外科治療

マウスピース治療や運動療法、生活習慣の見直しをしても治らない場合、口腔外科であります。
関節の中(関節を包む関節包と呼ばれる箇所)を点滴注射で洗ったり、潤滑剤を注入する治療を行います。
またごく稀に、全身麻酔での手術をすることもあります。

 

~その他~

顎関節におこる病気は「顎関節症」と診断されるものが多いのですが、中には他の病気が隠されている事もあります。
以下の症状があった場合、画像検査や血液検査など精密検査を必要とする場合もあります。
検査結果から、脱臼、骨折、腫瘍、炎症などを明らかに診断できない場合、「顎関節症」と診断されます。

 

①関節の疾患

お口を開けてから口が閉まらなくなってしまう顎関節脱臼、何らかの理由で顔面を強打し、顎の骨を折ってしまう顎骨骨折があります。

②炎症性病変

稀に、顎関節に腫瘍(できもの)やリウマチなどのひどい炎症が起こることもあります。
この場合も口腔外科にて専門分野での治療を必要とします。

~まとめ~

顎関節症の要点をまとめます。
・口が開けづらい、顎関節の痛みが続く、顎の関節に音が鳴る、といった症状があったら顎関節症を疑いましょう。
・顎関節症は過剰な咬合力で噛むことによって起こる場合が多い(睡眠時に多くみられます)。
・まず顎関節症が疑われる場合、歯科医院で相談し必要があれば口腔外科も受診する。

大事なポイントは、顎関節症による痛みを我慢して自分の判断で様子見をせず、早めに歯科医院で相談することが重要です。

治りにくい口内炎、口角炎

治らない口内炎、口角炎の原因は!?

~カンジダの原因と薬~

かなり痛みを伴う口内炎、口角炎。なかなか治らない・・・、なんて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

症状によっては自然に治るまで待っている方がほとんどかもしれません。しかし、実は口角炎や口内炎の原因は口の中のカビ菌が原因である可能性があります。カンジダ菌と呼ばれるカビ菌の一種は口の中にいる常在菌の一つで通常は悪さをせず問題はありません。

しかし、寝不足などでの疲労蓄積などで体の免疫力が下がっているときなどに悪さをするのです。今回は口腔内カンジダによる口内炎、そして口角炎の原因と治療法を分けてお伝えします。参考にしてみてください。

~口腔カンジダ症~

カンジダ菌とは、人の口の中にいる常在菌の一つで普段は粘膜上にいます。

簡単に言うとカンジダ菌は真菌と言われるカビです。

このカンジダは普段、唾液などの生体免疫機構によって守られています。

しかし、疲労や疾病などで免疫機構が下がったりすると、カンジダ菌が増殖し体の組織の中に入り、「カンジダ症」となります。
カンジダ症は、そのカンジダ菌が口の中で感染を起こしている状態です。

その種類は大きく分けて二つ。

舌や歯肉に偽膜(ぎまく)と呼ばれる白っぽい膜を作る偽膜性カンジダ症。
口腔内の様々な箇所で刺激痛やピリピリ感がある萎縮性(いしゅくせい)カンジダ症。
 

カンジダ性口角炎はカンジダ症の症状の一つなのです。

~カンジダ症やそれに伴う口角炎の原因~

①唾液量の減少

前述しました通りカンジダ菌は通常、粘膜上に存在します。

粘膜は唾液の自浄作用によって殺菌効果もあり、カンジダ菌が体の中にはいらないようにしています。

しかし、色々な要因がありますが、唾液量が減少するとカンジダ菌が粘膜下へ侵入しカンジダ症を発症させます。特に口角部などは唾液によって守られており、口の中のカンジダ菌が増殖すると口角炎になりやすくなります。

 

②抗生物質による変化

口腔内にはかなり多くの細菌が常在しており、細菌がバランスをとって存在します。色々な疾病により抗生物質を長期間のみ続けなければいけないと、細菌は耐性をもってしまって、抗生物質が効かないカンジダ菌の方が増えてしまいます。

カンジダ菌は真菌のため一般的な抗生物質が効かないのです。

カンジダ菌が口の中で増殖すると、皮下組織にカンジダ菌が入り、そのためカンジダ性口角炎になりやすくなります。

③免疫力低下

寝不足、疲労、子供やご高齢の方の免疫力の不足、エイズなど免疫力が下がるとカンジダ性口角炎になりやすくなります。

免疫力が低下するとカンジダ菌が皮下組織に入りやすく、増殖します。

免疫力の低下は通常では抑えられているカンジダ菌などの常在菌(じょうざいきん)が感染しやすくなる状態です。口腔内に傷などがあればよりそこから感染しやすくなり、口内炎になりやすく、口角などかさぶたが剥がれやすい部分では治りにくくなります。

 

~カンジダ症の治療法~

カンジダ症には普通の口内炎の薬(ステロイド剤)を塗っても意味はなく、「抗真菌薬」の内服が必要です。

抗真菌薬の種類には
ミコナゾール(フロリードゲル経口用)
アンホテンシンB(ファンギソンシロップ)などがあります。
また、ビタミン不足なども考えられるためビタミンB2などが処方されることがあります。

 

薬以外では抵抗力の改善や唾液腺のマッサージ、人口唾液などで口の中の抵抗力を改善することも必要です。

 

~似たような疾病~

口内炎や口角炎と同じような症状に口唇ヘルペスというものもあります。これはカンジダ性口角炎より範囲が広く、水泡ができます。

口唇ヘルペスはヘルペスウイルスによって起こり、カンジダ症は真菌(カビ)で起こります。ヘルペスは口唇や周りに水泡ができ、水泡は破れ、カサブタになり数週間で治ってきます。成り立ちは違いますが、免疫力などの低下でおこるなどの類似点は多い疾患です。

 

~ドライマウス~

ドライマウスとは、その名の通り唾液量が減り、乾燥しやすい状態のことです。

唾液量が減る原因には自己免疫疾患であるシェーグレン症候群や薬の副作用(特に精神疾患の薬)、放射線治療の副作用、ストレスなどによる精神的なものなどがあげられます。

口の中は細菌に対し唾液によって守られています。

ドライマウスになり、その抵抗力が弱くなり、普段悪さをしないカンジダ菌が粘膜の中に侵入しカンジダ症を引き起こしたりします。

唾液量の減少はそのほか、虫歯になりやすかったりします、ひどい口腔内乾燥は内科受診が必要となることもあります。

まとめ

口内炎、口角炎は多くの方が経験したことがあると思われます。
治りにくい原因には、免疫力低下などによってカビ菌の一種であるカンジダ菌が関与する事もあります。一般歯科では口腔内カンジダ症を診断することは難しい事もあります。口腔外科を標榜する歯医者などに診てもらうことをお勧めします。

8020運動とは?

8020運動を知っていますか?~8020を達成するために

 

生涯、一生自分の歯で食べたいと多くの人が望んでいます。
8020運動は80歳になっても20本以上の歯を残し、「健康的な生活を維持してもらおう」という活動です。

8020運動を達成することは本人の健康だけでなく、医療費や介護費用の削減にも貢献する大切な事業です。
今後の自分にも、医療費などにとってもwin-winの関係を作れる運動なんです。
今回は8020運動を達成するために今からやるべきことをお伝えします。

 

~8020運動とは~

1989年、厚生省と日本歯科医師会が掲げた「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。
歯が20本以上あれば、ほとんどの食事が不自由なく食べることができるという基準に基づいて作られました。

 

~現在、その達成率は?~

1989年 達成率は7%程度  80歳で、歯が残っている平均は4、5本でした。
2005年 達成率は21.1%.
2007年 達成率は25%  4人に1人は8020運動を達成している状態です。

 

徐々にその成果は出ていますが、世界に比べるとまだまだ歯への関心は低いのが現状です。

 

~8020運動を達成するために今からやるべき事~

①虫歯や歯周病のリスクを知っておくこと(デンタルIQを高める)

虫歯や歯周病のなりやすさ、なりにくさは人それぞれ個人差があります。
何故か?
それは今までのケアの仕方や、クリーニングの頻度などにも大きく関係します。
お口の中には細菌がたくさんいます。悪さをする菌が多ければ多いほど、その人は虫歯や歯周病になりやすいのです。
ですから、そのような方々はより他人とくらべて注意が必要なのです。
病気や年齢によってもリスクは変化します。自分の口の中にどれぐらいのリスクが存在し、それに対応した個々の予防法を行うこと。
それが8020運動を達成するためには必要なのです。

②唾液が出やすく予防効果の高い口腔内に

唾液には歯や歯茎を守る予防効果の高い多くの成分が含まれています。
よく噛み食事をとること、表情筋をしっかり保ちよく話すこと、口の周りのトレーニングをすることなどで多くの唾液が出ます。
高齢者の方々は薬を服用する量が増えます。

薬の量が増えると唾液の量が少なくなる事が多く、急に虫歯が増えます。
唾液は歯や歯茎、お口の中を守るのに大変重要なものなのです。

③定期的にメンテナンス、チェック、クリーニングをする

歯医者に行く時はどんなときですか?
歯の痛みや歯の詰め物が取れたりだけに行く方は、歯を削ったり、神経を取ったり、様々な治療が必要となります。
その結果、歯の寿命が短くなり、再生能力を失ってしまうのです。
人工物は劣化し、再治療の繰り返しとなります。
そのため、お口の中は極力手を加える治療ではなく、歯を削らない「予防治療」の大切さに早く気づき、メンテナンスを実施していくことが大切なのです。
それが8020運動を達成する近道になるのです。

④相談できる歯医者、歯科衛生士のいる歯医者に通院する事

歯科衛生士は歯石を取ったり、歯の予防ができる、歯を守るための国家資格です。
歯科医はもちろん上記の事も行います。それに加え歯を削ったり、抜いたりする治療も行います。
どちらも歯を虫歯や歯周病から守るのに大切な治療です。

ですが、やはり一番いいのは抜いたり、削ったりしない事ですよね。
8020運動を推進するためにも虫歯や歯周病にならいようにする事が大切です。
そのためには個人個人に合ったケアを歯科医師、歯科衛生士に、「治療」「予防」に細分化して相談できる場所がある事が最も大切なのです。

⑤デンタルフロスなどの補助器具の習慣をつけること

虫歯や歯周病のほとんどは歯と歯の間や歯と歯茎の間、もしくは奥歯の噛み合わせ部分から始まります。
これを「虫歯の三大領域」といいます。
いくら歯磨きを頑張っても、最も磨かなくてはいけない歯と歯の間などはデンタルフロス等でしか取ることができません。
小さい時からデンタルフロスやタフトブラシ等の補助器具の習慣を親御さん方がつけておくことが8020運動を達成するためには必要です。

まとめ

咬むこと、咬めることは寿命を延ばすと言われます。
健康面にも大きく影響し、そのため歯を残すために尽力されている歯科医師が多くいます。
日本人の寿命と歯の寿命はますます伸びていきます。
この先高齢化社会をむかえ、自分の歯を守るための知識をしっかりとつけ、8020運動よりもさらに上の目標を目指していきたいものです。

あなたの歯のケアは正しいですか!? 【その誤解と正解】

あなたの歯のケアは正しいですか!? その誤解と正解

 

歯周病は、30代後半からの日本人では80%がかかっているといわれています。
初期はほとんど症状がなく、ゆっくり進行するため全身疾患における肝臓や腎臓と同じく「静かな病気(サイレント・ディジーズ)」とも呼ばれています。

歯周病は日本人が歯を失う最大の原因になっています。

しかし安心してください。正しい知識さえあれば歯周病は防ぐことができる病気です。

ですが、日本では歯周病の専門家から見て、首をかしげたくなるような不正確な情報がすごく多いのも事実です。

そこで今回は、歯周病の原因・治療・予防についての歯のケアに対する誤解と正解を紹介したいと思いと思います。

 

【誤解①】高機能高性能な電動歯ブラシを使用すれば歯周病も虫歯も問題ない。

<正解 使用方法を間違えれば全く意味は無い>

ここ最近は電動歯ブラシを使用している方々がひじょうに増えています。

 

色々なメーカーの電動歯ブラシの機能に汚れをかき出し汚れを落とす技術は、歯科医師も目を見張るほどです。
しかし、電動歯ブラシを使用している患者さんの口の中を診てみると、しっかり汚れを落とせてない方がとても多いのです。
ひじょうに多い誤解が電動歯ブラシが代わりにやってくれるのは、ブラシを小刻みに動かす作業だけです。
汚れている磨かなければいけない位置まで歯ブラシを移動させるのは患者さん本人がやらなければならないのです。
電動ブラシは普通の手用の歯ブラシと違いゴシゴシ動かすのではなく、汚れている位置にブラシを適正な圧でちゃんと「あてる」事なのです。

 

【誤解②】歯磨き剤、洗口液で歯周病対策は問題ない。

<正解 歯磨き剤、洗口液はあくまで「予防」>

現在ドラッグストアの店頭には、様々な歯磨き剤や洗口液が並んでます。

こうした商品広告には、歯肉出血や歯肉の腫れ、口臭といった言葉が頻繁に登場します。
それを見ると歯周病改善があるように思う人も多いでしょう。
実際、こうした症状を歯磨き剤や洗口液でなんとか治そうとしている人はたくさんいます。

「歯周病予防」と明記している歯磨き剤、洗口液の場合、「予防効果」は「ある程度」期待できます。
しかし「歯周病治療」とはどこにも書いていないはずです。

歯周病を完全に防いだり治したりできる夢のような歯磨き剤や洗口液はありません。断言できます。
必ず歯周病の兆候がある方、それが疑われる方、長く受診をしていない方々は歯科医院を受診をおすすめします。

 

【誤解③】キシリトールガム、フッ素入りガムを噛んでいれば歯周病にはならない。

<正解 ガムだけでは不十分です>

かつてのガムは糖分が多く、“虫歯のもと”とされてきました。
ところが今は「歯を丈夫にする」「むし歯予防」などを謳った機能性ガム商品が登場し変わってきています。

その効果も、「歯の再石灰化促進」、「むし歯菌にむし歯の原因となる酸をつくらせない」、「歯を溶かす酸から歯を守る」などさまざま。
さらに、「噛む」ことによって、「細菌の増殖を抑える唾液を増やし予防する」、「咬合力が衰えないようにする」などの効用もあるのです。

でもガムを噛むだけでは、むし歯や歯周病は防ぐことができません。

とくに歯周病の場合は、プラーク(歯垢)を歯ブラシで機械的に落とさなければならず、根本的な解決にはならないのです。

 

【誤解④】歯周病で歯がダメになったらインプラントにする

<正解 歯周病に罹患している人はインプラントはできない、もしくは無駄になる>

歯周病が進行し重度になってしまい、歯が抜けてしまうと一昔前までは入れ歯にするしかありませんでした。

近年は人工歯根を埋め、再建する「インプラント治療」がかなり普及してきました。
見た目、咬む機能面も自分の歯に近く、歯を失った人にとってかなり有効な治療方法です。
しかし、「インプラントすれば歯が抜けても大丈夫」と、まちがった安心感を持つ人がいるのも確かです。

歯周病は進行するとそのために歯の支えになっている骨が破壊され、インプラントを骨に埋め込むことができない場合もあります。

また、施術が終わっても清掃が不十分だと「インプラント周囲炎」といわれる感染が生じ、結局インプラントを抜かなければならないということもあります。
ブラッシングでしっかりとしたセルフケア、歯科医院でのクリーニングで「歯周病予防」がきちんとできないままでは、インプラント治療はできません。

 

【誤解⑤】歯はなにがなんでも残すべきだ!

<正解 抜歯を選択するメリットもある>

歯周病が重度に進行してしまった歯を残しておくと、その歯を支えている骨だけでなく、隣接する歯や周辺の骨に悪影響を及ぼします。

骨がかなり溶けてしまい、すでに噛む機能がなくなってしまった歯を残していても何の役にも立たず、デメリットしかありません。
無理に残しても、痛みに耐えながら、結局は抜歯になるケースがほとんどです。
かえって抜いた後の状態を悪くし、入れ歯やインプラントなども難しくしてしまったり、腫れや痛みの原因になってしまう事にもつながります。


 

いかがでしたでしょうか?同じような誤解をしていた方々もいましたでしょうか?

読んでくださった方々が少しでも治療や予防に関心を持っていただけたら幸いです。

∼親知らずが生えてきた∼治療?抜歯?

よく親知らずがありお口の中が気になる方が、抜歯した方がいいのか、残した方がいいのかを聞かれる事が多々あります。今日はその事についてお答えできればと思います。

親知らずはお口の中の一番奥にあるため、ご自身では虫歯の進行がわかりにくいです。そのため、治療した方がいいのか?抜歯した方がいいのか?その選択をどのように行えばいいのかに焦点をあてお話していきます。

①治療して残したほうがいい親知らずのケース

※咬合(噛み合わせ)している親知らず

親知らずが上下噛み合わせしている場合は、他の歯と同じように虫歯の治療をしたほうがいいです。虫歯になってしまっていても治療できる状態であれば治療をし、噛める歯に戻します。

ただ、清掃状況が普段から悪い場合など、状況によっては手前の歯を守るために抜歯する方がいい場合があります。

※真っ直ぐ生えてる親知らず

親知らずの多くは横や斜めに生えている事が多いです。真っ直ぐ生えている親知らずであれば虫歯の治療ができます。親知らずが真っ直ぐ生えていれば治療器具が届くので虫歯をとりのぞいていくための治療が可能です。

※手前の歯が抜歯になってしまった場合

親知らずの手前の歯が虫歯が大きくなってしまった場合、親知らずの手前の歯を抜歯しなければいけない事もあります。そして、親知らずを親知らずの手前の歯があった場所にけん引誘導したり、「ブリッジ」といって、橋渡しの被せ物にしたりして上下の噛み合わせを戻す事ができます。

ただ、下記に記す通り、「必要条件を満たしていれば」、という事です。

※お口が大きく開けられる

親知らずの治療は位置的に一番奥にあるので、お口が大きく開くことが虫歯の治療をするうえでとても大切な要素です。治療の際はある程度の時間口を開けることが必要です。

顎関節症があったり、口が開けれない方々はその分治療が困難になるという事です。

これはすべてのケースに共通して必要な条件です。

②抜歯した方がいい場合の親知らず

※横や斜めに生えている親知らず

横や斜めに生えている親知らずが、そのままの状態から時間の経過とともに真っ直ぐになる事はありません。また、このような歯にできた虫歯は非常に他の歯に悪い影響を与える事があります。この場合は親知らずを抜歯して手前の歯に虫歯があるのであればしっかり治す方が、お口の中の環境が良くなります。

※親知らずの虫歯が隣の歯に波及してしまっている場合

親知らず、その手前の歯、どちらからでも虫歯になっている場合、治療を施しても再発する可能性が高いです。斜めに生えているような親知らずをそのままに、手前の虫歯を治療すると、どうしてもできる限りの治療しかできない場合が多く、短期間での再治療をしなくてはいけなくなります。

親知らずを抜歯して手前の歯の治療を根本的にしっかり治した方が結果として非常に効率的な虫歯治療となります。

※親知らずの虫歯が神経まで達している場合

親知らずの根っこはほかの歯に比べて複雑になっている事が多く、「お口がおおきく開けられない」などの理由で、根の治療の成功率はとても低くなります。頑張って治療を施しても数年後にはより悪くなって結局は抜歯しなくてはいけない、なんてことが非常に多いです。

親知らずの虫歯が神経まで達してしまった場合は治療をしてもあまり長くはもたない場合が多いです。

※大きくお口を開けると顎が痛くて治療やブラッシングができない場合

親知らずを治療するのにあたり、お口があけられない場合、抜歯を選択したほうがいいいです。

お口が開けられなければ、虫歯を完全に除去する事ができないため、同様にセルフケアであるブラッシングもしっかりできていない場合が多く、すぐに虫歯に再度なってしまいます。

③親知らずを虫歯にさせないために

※親知らずに限らず、奥歯をくまなく磨くのに有効なタフトブラシを使う

タフトブラシとは単束毛ブラシといわれるものです。奥まった狭いところにある親知らずは普通の歯ブラシでは届きにくく、親知らずを磨くにはこのタフトブラシのような柄の部分が長く、細かく磨けるように尖った形状で 小さく毛が植えてあり、これを使う事によって奥まで普通の歯ブラシが届かない狭い所もくまなく磨けます。

※定期的検診でのクリーニング

親知らずを完璧に磨くのはご自身では非常に困難です。そのため、虫歯になりやすく痛みも伴いやすいのです。歯医者でのクリーニングで自分の磨けないところをクリーニングしてもらうとともに、自宅でのセルフケアをアドバイスしてもらいながら、その時その時に応じた適切な処置を促していくようにしていく事が大切です。

長々と書かさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?

文章だけではわかりづらい事も多々あると思います。もし、親知らずが気になる方がいらっしゃいましたら、検診とともにお気軽にご予約してみて下さい!お待ちしております!

咬む力?咬合力?って何?

皆様よい夏休みをお過ごしでしょうか?
さて、今回は「咬む力」、咬合力についてです。
これも患者様からよく聞く質問いただく一つです。

そもそも~咬合力とは?~

咬合力とは、一言で言うと物を咬む時の力の大きさです。 

咬合力は人によって違います。

お口の中の歯は平坦になっていたり、前歯が尖っていたり、外側表面がつるつるになって光っていたりします。

大体それらは歯が強く当たって擦られ。すり減ってしまった形なのです。

繰り返しますが、咬合力は人によって違います。

日常生活の中、強く咬んだ時などには自分の体重かそれ以上の力が歯にかかるのです。
また、夜寝ている間。ほとんどの方が食いしばったり、歯ぎしりをしたりします。

これは患者様は「え!?でも歯ぎしりなんて言われた事ないよ!」という方がほとんどです。

でも、前述したとおり歯は日常生活の中で擦られ、すり減っていくのです。
ですから、歯ぎしりはなされていても「キリキリ」する音が出なくなっているだけなのです。

歯ぎしりの時には通常寝ていない時に比べて、3~5倍の力がかかると言われています。そう考えると凄い荷重ですよね。このように歯にはとても大きな力が日常のなかで加わえられているのです。

ここでもよく質問いただくのは、
「じゃあ、何年も力がかかっているのに歯は大丈夫なの?」

もちろん、歯周病が進行していたり、歯を支える骨や歯茎が下がってしまっていたりすると…。
もうお分かりですよね?歯は耐えられなくなって動揺してきます…。

咬合力とはそれだけ大きいものなのです。
それに耐えられるのは、歯の周囲にある骨や歯肉、筋肉組織のおかげなのです。

ところが、歯周病などや歯自体が悪くなってしまった方々にはそれらの力をかけないように守る必要がなります。
具体的には、マウスピースなどを使い、これによって余分な力がかかることを防ぐのです。

それにより、強く咬みこんでしまう事によりおこる歯のすり減りをマウスピースのほうが
すり減ってくれるようになるので歯の保護に繋がります。

いかがでしょうか?参考になりましたでしょうか?
残り少ない夏休みをお子様はぞんぶんに楽しんでいただき、歯ブラシも宿題も忘れないようにしましょう!

電動ブラシって歯磨きが楽になるの?

梅雨も明けましたが、ゲリラ豪雨等で落ちつかない天気もままあるかんじですが、
今日もしおばら歯科医院は頑張って診療中です!

さて、今回は電動歯ブラシのお話。

よく「いい電動歯ブラシってなんですか?」とか「電動歯ブラシだと楽に磨けますか?」
という質問をよく聞かれます。

今回はその電動歯ブラシについてお話させていただきます。

まず、知っていましたか?
電動歯ブラシは横にゴシゴシと動かしてはいけないことを!
電動歯ブラシには普通の歯ブラシとは違います。
電動ブラシはその振動などによって粉砕して落とすので使い方が通常の歯ブラシと変えなくてはいけないのです。
患者様の多くが誤った使い方をしています。そのせいで普通の歯ブラシより歯垢が取れていない、なんて事も多くみられます。
今回は電動歯ブラシで効果的な使用方法をご紹介できればと思っております。

【電動歯ブラシで効果的な使用方法】

1 毛先は軽く歯に当たるように

毛先が歯の表面に軽く当てる事により、効果的に歯垢を除去する事ができます。
電動ブラシは振動をブラシの毛先へと力が加わるように設計されています。
ブラシをグイっと強く当ててしまう事により、動がある毛先へ伝達されず、
歯垢が除去できずに結局汚れを残してしまう事が多くみられます。
普通のブラシも同様ですが、過度な力は必要ありません。適正なブラシ圧は「優しく当てる」という所です。

2 ブラシを動かさず、ゆっくり当てながらずらしていく

電動ブラシは普通のブラシのように擦り取る事によって歯垢を除去するのではありません。、
振動によって歯垢を細かく砕いて除去していくのです。 
通常の歯ブラシのように横磨きのような動作で磨くと、電動ブラシの振動がしっかりと歯面に伝わらず、歯垢が落ちないのです。
ゆっくりずらしていくように移動させる事で効果的に歯垢を落とすことができます。

3 磨いてる部分をしっかりと確認しながら磨く

電動歯ブラシは万能ではありません。
上記しました通り、歯面にしっかりとブラシが当たっていなければ効果はありません。
歯と歯茎の境目や歯と歯の間、一番奥の歯、そしてそのさらに奥側、噛み合わせの凹凸部分など、
ブラシがしっかり当たっていることを確認しながら歯垢を落とす必要があります。
電動歯ブラシには難点もあります。それは、振動がお口の中に起こる事によって、
歯垢を落としたような錯覚を起こしてしまうことがあるのです。気をつけましょう。

 

4 磨いていく順番を決めておきましょう

実は電動歯ブラシを使用している方で最も多いのが磨き残しです。
それだけ間違った磨き方をしている方々が多いんですね。
上記したのと同様に振動に騙され、磨いた部分と磨いていない部分を自分で忘れてしまう、なんて事もあります。
そのため、電動歯ブラシを動かす順番を決めましょう。
同じように動かしていく事によって磨き残しを防げます。
ただ、定期的な検診をおこなう事によりその都度磨き方や順番などを変えた方がいいというようなアドバイスもできます。
なので、自分で磨いているだけではなく、歯科医師や歯科衛生士のアドバイスを受けましょう。

 

5 ヘッド部分は最低でも3ヶ月毎に交換する

歯ブラシは電動でもそうでないものでも、毛先が開いてしまったブラシでは歯垢を落とすことができません。
ブラシ圧を間違って使っていれば、更に開いてくるのが早いです。
メーカーにより様々ですが、大体3ヶ月程度で毛先の部分を交換する必要があります。
使用中の電動ブラシの取扱説明書もしっかり読んで、さらに歯科医院でのアドバイスを受けましょう。

 

6 歯間部分の清掃は補助器具が必要

電動ブラシでは歯と歯の間部分の歯垢を落とすことがあまりできません。
ブラシの形状、ブラシの当て方や角度、様々な方法で多少落とすことはできますが、
ブログで前述した虫歯のできやすい部位の一つである「歯と歯の間」までは落としきる事ができないのです。
そのたまデンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間の歯垢を落としましょう。
ここでも電動ブラシというのが「万能」ではない、という事がわかりますね。

 

どうでしたでしょうか?
新たに気づく事なども多くありましたでしょうか?
電動ブラシでも気をつけなければいけない事は多々あります。
お口の形状、ブラッシングの苦手な方、上手な方、様々です。
アドバイスを元にご自身のお口にあった正しいブラッシングケアを行ってください。

それでは皆様歯ブラシをしっかり行ない、
小さいお子様はこの夏休みで虫歯にならないようにいい夏をお過ごしくださいね。

診療日程
  • 【休診日】日曜、祝日
  • 【医院所在地】東京都 北区 田端 1-24-22
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