豆知識
親御さんがお子さんの治療に付き添う時のポイント
~お子さんの歯科治療につきそう時、そのポイント~
当院では0歳の赤ちゃんから高校生まで、さまざまな年齢のお子さん達がご来院いただきます。
最初はママが一緒でないとだめで、泣くしかなかった子も大きくなり成長するにつれて平気になります。
3~4歳になれば、待合室でママと離れ、1人で診察椅子に座り、診療室に来てくれる子が増えてきます。
しかし、中にはだいぶ大きくなっても中々歯医者さんへの恐怖が消えずに泣いてしまい診察ができない子も…。
そこで、今回は歯医者さんが苦手な子どもを歯科医院につれていく、そんな時のポイントをお伝えします。
~「こわい(恐怖心)」という気持ちを理解、共有してあげましょう~
いくつになっても歯医者は怖いものです。
小学生の高学年でも泣いたりしまう子は必ずいます。
親御さんはとなりではその子より小さな子が泣かずに治療ができている様子を見ると、
「あんな小さい子にだって頑張ってるのに!どうしてちゃんとできないの!?」
と、つい怒りたくなってしまうお父様お母様もいらっしゃるかもしれません。
でもママやパパはどうでしょう?
まず、お子さんがこわがっているその気持ちを理解してあげましょう。
大人であれば、嫌な場所は行かなければいいけれど、子供はそうしようにもできません。
こんなに嫌なのに、無理矢理連れてこられてきてしまった、なんて思っているかもしれません。どうかその「こわい」という感情も共有してあげれる頼もしい味方でいてあげてほしいと思います。
~大人だってこわいものは嫌~
大人も子供も何を「こわい」と感じるのか、
どの程度の「こわさ」を感じるかは、
それは成人、子供問わず本当に人それぞれです。
お子さんの歯科医院への恐怖は様々で
※お口に水がかかるのがこわい
※お口の中のバキュームがこわい
※削る音がこわい
※ライトがこわい・・・・・etc
様々、それぞれ各個人違います。
「他の子みんなできてるのに!水なんてこわくないでしょ!」
とついつい叱ってしまうママには、
よく「お母さまは虫が好きですか?」と聞くことがあります。
大概のお母さまは「大嫌い」という方が多いですよね。でもお子さんによっては昆虫が好きなお子さんもいらっしゃいます。
その大嫌いな虫を、お顔に近づけてくださいと言われたらどうでしょう?
「小さい子はダンゴムシなんかこわくないですよ!」
「それはただの虫です、ちっちゃいんだからこわいはずない!」
そう言われたって、絶対嫌ではありませんか?
これは極端な例かと思いますが、他の人には平気な事も自分にとっては絶対にできない事も、必ず大人でもあります。
年齢がある程度まで達せれば大丈夫はずだとか、もっと小さい子ができているからできるはずだということではありません。
そんなに嫌なことを、泣きながら一生懸命でも頑張っているということを、気持ちから理解してあげましょう。
~親御さんの不安を子どもは敏感に感じ取っています~
お子様の治療中には
※ママやパパが治療イスの近くにつきそっていいただく場合
※待合室で待っている場合
この二種類の事が多いです。
歯科医院に様々な方針がありますので、
「親御さんの診察室の入ってくることを禁じます」や、
「3歳以上の子は一人で診療室に入ってきてください」というルールを設けてる医院もあります。
逆に「治療中はどんな時でも近くにいてあげてください」という医院もあるかもしれません。
このいずれの場面でも、一番の味方であるママやパパに不安な気持ちがあると、子どもはそれを鋭敏に感じ取って、来院する前から不安を煽ってしまいます。
ですので、歯医者さんが苦手だというママやパパも、お子さんの前ではなるべく不安顔を見せたり、「ちゃんしないともっと痛いよ!」などと言わず、冷静に、そしてリラックスした様子で接してあげてください。
~治療中のお子さんと歯科医師とのコミュニケーションを妨げるのは逆効果です~
まだ親御さんが近くにいないといけないお子様の治療のときに近くにいる場合は、お子さんと歯医者さんとのコミュニケーションを遮らない注意が特に必要です。
例えば、
※歯医者さんからお子さんへの問いかけにかわりに答えてしまったり
※治療中に「痛いの?」「大丈夫?」などと子どもに聞いたり
※「痛いね、痛いね、頑張るんだよ」など、「痛み」の不安を無駄に煽ったり
治療が始まったら、どんなに泣いたり暴れたりしてしまっても、対応は歯科医師、スタッフに任せましょう。
治療時はママやパパは待合室で待っていてもらい、お子さんだけで行うほうがより早く、お子さんと歯医者さん、スタッフとのコミュニケーションがとれるようになることが多いです。
親後さんがそばにいると、泣いて訴えていた子が、自分と歯医者さん、スタッフだけになると、ケロッとして普通にお話ししてくれるケースはよくあります。
お子さんの治療のときに近くに寄り添ってあげたい気持ちはとてもよくわかります。
しかし、ちょっと離れて待合室で待っていてあげるほうがスムーズに治療が行えることもありますので、信頼してお任せしていただけるといいなと思います。
ただ、年齢、成長具合によっては親御さんの付き添い、介助をしていただく事もあります。
そこの支持も医院に一任していただけると助かります。
~治療の後はたくさん褒めましょう~
お子さんを一番応援できるのはママやパパの存在です。その一番大切な役割は治療後のお子さんへの対処です。
治療後に「痛かった?」と聞く方が多いと思います。
しかし、これだと嫌だったけれど一生懸命一人で座り、我慢して痛かった時間がよみがえってしまいます。
できれば「がんばったね!」「一人でできてかっこよかったね!」「きれいな歯になったね!よかったね!」などポジティブに声かけしてあげましょう。
泣きながら治療をしているお子さんの姿を見たりすると、虫歯にさせてしまった自分を責めて「ごめんね」と子どもに謝るママもいます。
しかし、「ごめんね」と言われると、自分は何も悪くないのに、何かいじわるな事をされてしまったのだと思ってしまいます。
例えば、お子さんの治療後に「痛かったね~、いやだったよね~、こんなとこ早く帰ろうね~!」と治療後に必ず声掛けしてしまうお母さまがいます。
そんな声掛けだとお子さんはいつまでたっても治療に対して率先した協力を得られないままです・・・。
虫歯の治療は「悪いことを無理矢理されている」のではなく「虫歯を治し、痛くなくするために歯医者さんと一緒に頑張るんだ!」という認識を持つ事が重要です。
「ごめんね」のような謝罪ではなく、「えらいね」「むし歯いなくなるね」という称賛や褒めてあげる言葉をいっぱいかけてあげてください。
大人も子供も歯科治療は皆さん苦手なものです。
お子さんが頑張っているとき、一緒にいるママやパパの様子、行動、声かけは、治療が今後スムーズにいくかどうかを決めるとても大きな要素であり指標です。
泣いてしまうこともあるかもしれません。泣かないお子さんはいないといってもいいでしょう。
でも、そんなお子さんを歯科医院と一緒に「頑張って歯を治すぞ!」と思えるようにしてあげましょう。
終わったら大好きなママやパパにたくさん褒めてもらい、誇らしい気持ちになれるように、お子さんの頼もしい健康応援団長でいてあげてください。
いい歯医者さん選び10のポイント » « お口の中の様々な細菌
- 【休診日】日曜、祝日
- 【医院所在地】東京都 北区 田端 1-24-22