治らない口内炎、口角炎の原因は!?
~カンジダの原因と薬~
かなり痛みを伴う口内炎、口角炎。なかなか治らない・・・、なんて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
症状によっては自然に治るまで待っている方がほとんどかもしれません。しかし、実は口角炎や口内炎の原因は口の中のカビ菌が原因である可能性があります。カンジダ菌と呼ばれるカビ菌の一種は口の中にいる常在菌の一つで通常は悪さをせず問題はありません。
~口腔カンジダ症~
簡単に言うとカンジダ菌は真菌と言われるカビです。
しかし、疲労や疾病などで免疫機構が下がったりすると、カンジダ菌が増殖し体の組織の中に入り、「カンジダ症」となります。
カンジダ症は、そのカンジダ菌が口の中で感染を起こしている状態です。
その種類は大きく分けて二つ。
カンジダ性口角炎はカンジダ症の症状の一つなのです。
~カンジダ症やそれに伴う口角炎の原因~
①唾液量の減少
前述しました通りカンジダ菌は通常、粘膜上に存在します。
粘膜は唾液の自浄作用によって殺菌効果もあり、カンジダ菌が体の中にはいらないようにしています。
②抗生物質による変化
口腔内にはかなり多くの細菌が常在しており、細菌がバランスをとって存在します。色々な疾病により抗生物質を長期間のみ続けなければいけないと、細菌は耐性をもってしまって、抗生物質が効かないカンジダ菌の方が増えてしまいます。
カンジダ菌は真菌のため一般的な抗生物質が効かないのです。
カンジダ菌が口の中で増殖すると、皮下組織にカンジダ菌が入り、そのためカンジダ性口角炎になりやすくなります。
③免疫力低下
寝不足、疲労、子供やご高齢の方の免疫力の不足、エイズなど免疫力が下がるとカンジダ性口角炎になりやすくなります。
免疫力が低下するとカンジダ菌が皮下組織に入りやすく、増殖します。
~カンジダ症の治療法~
カンジダ症には普通の口内炎の薬(ステロイド剤)を塗っても意味はなく、「抗真菌薬」の内服が必要です。
~似たような疾病~
口内炎や口角炎と同じような症状に口唇ヘルペスというものもあります。これはカンジダ性口角炎より範囲が広く、水泡ができます。
~ドライマウス~
ドライマウスとは、その名の通り唾液量が減り、乾燥しやすい状態のことです。
唾液量が減る原因には自己免疫疾患であるシェーグレン症候群や薬の副作用(特に精神疾患の薬)、放射線治療の副作用、ストレスなどによる精神的なものなどがあげられます。
口の中は細菌に対し唾液によって守られています。
ドライマウスになり、その抵抗力が弱くなり、普段悪さをしないカンジダ菌が粘膜の中に侵入しカンジダ症を引き起こしたりします。
唾液量の減少はそのほか、虫歯になりやすかったりします、ひどい口腔内乾燥は内科受診が必要となることもあります。
まとめ
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