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豆知識

歯周病とアルツハイマー

~歯周病・虫歯予防から見る認知症やアルツハイマーへの効果~

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みなさんの歯は現在、何本残っていますか?定期検診は受けられてますでしょうか?3~4か月ごとにお口の中の状況を把握できてますでしょうか?
実は歯を健康に保つことは、様々な病気の予防に役立ちます。
「心筋梗塞」「狭心症」「糖尿病」「骨粗しょう症」「誤嚥性肺炎」
これら、どの疾患も歯の健康状態が悪いと発症リスクが高ってしまうのです。
他にも、お口の中が不健康だと発症リスクが高まる病気は様々あり、その影響は併発しながら全身に及びます。
もちろん、認知症や若年性アルツハイマー病もその例外ではありません。
あまり関連性のないように思われる方々も多いかもしれませんが、歯周病や虫歯で、歯の残っている数が少ない人は認知症や若年性アルツハイマー病を発症するリスクが数倍も高まってしまうのです。
しかし、そうはいっても、本当に歯の健康と認知症の関係性に半信半疑の方も多いと思います。

今回はそういった方の為に、これから歯の健康と認知症や若年性アルツハイマー病との関係性について解説していきたいと思いますので、ご一読いただければ幸いです。

~歯の不健康を招いてしまう全身疾患~

歯が健康な状態とはどういった状態なのでしょう?
それは「歯に虫歯はない」「欠損歯がない」「歯肉の状態が良好」という状態です。
逆に、歯が不健康な状態とは「歯がもろい」「抜けている」「歯茎が弱い」といった状態です。

しかし、なぜ歯は不健康になってしまうのでしょう?その原因のほとんどは病気によってもたらされることが多く、
blogでも前に書かさせていただきましたが、その代表的なものは虫歯と歯周病です。

~歯周病は認知症や若年性アルツハイマー病の原因になりうる~

特に、高齢者が注意したい不健康を招く口腔内の病気は歯周病です。
この歯周病が認知症や若年性アルツハイマー病に大きな悪影響を与えます。

いくつかの実験をもとにその結果から言われております。その影響をチェックしていきましょう

~歯周病とアルツハイマー病~

国立長寿医療研究センターの研究グループは、アルツハイマー型認知症を発症させたマウスに、歯周病を発症させて、その進行度について調査を行いました。

その結果、歯周病を発症させていないマウスと比較すると、認知機能の低下、アルツハイマー型認知症に特徴的に見られるアミロイドβという物質の沈着が脳内にある海馬や皮質という部分に多く見られたのです。
この結果、「歯周病はアルツハイマー型認知症や若年性アルツハイマー病を悪化させる可能性が高い」という事がより明確にされたのです。

~では一体、なぜ歯周病がアルツハイマー型認知症を悪化がさせたのでしょうか。~

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歯周病が発生すると、口の中で歯周病原性細菌や歯周病への免疫の役割を担う炎症物質(サイトカイン)という物質が増殖します。

これら細菌や炎症物質がお口の血管から血中に乗り、身体をめぐり脳へ運ばれ、脳へ何らかの影響を与えアルツハイマー型認知症を悪化させるのではないかと考察できます。

~歯周病と血管性認知症の関連性~

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また、韓国の調査では「無症候性脳梗塞(症状がでない小さな脳梗塞)」と「大脳白質虚血病変(進行すると脳血管性認知症の原因となる病気)」と残存歯数の関係性が調査されました。
その結果、
抜けた歯数が5本以下、抜けた歯数が10本以上では人によって無症候性脳梗塞や大脳白質虚血病変のリスクが最大3.9倍にも跳ね上がりました。

なぜ、歯が抜けると脳血管性の病気のリスクが上昇したのでしょうか?
この調査では、歯が抜けるということは、先に述べた「歯周病原性最近」や「炎症物質」の影響もあり、脳の動脈硬化を進め、脳血管性認知症のリスクが高まったのではないかと言われておりされます。
歯周病を発症し増殖する歯周病菌を攻撃するサイトカインという炎症性物質が放出されます。しかし、本来歯周病をやっつける役割のサイトカインが血液中に入ってしまうことで動脈硬化まで促進させてしまうのです。

~歯数が少ないことは人の咬合(噛む力)を奪い、記憶力低下を招く~

歯周病による認知症や若年性アルツハイマー病への影響は、歯周病原性細菌や炎症物質によるものだけではありません。歯周病により、歯が抜け歯の残存数が減り、噛む力が弱まることも認知症や若年性アルツハイマー病の進行に大きな影響を与えます。

~トランスジェニックマウス実験~

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歯が抜けることは認知症の危険因子になる可能性はあります。なぜか?
そこで、考察すべく行われた動物実験を紹介します。
あるマウスの奥歯を削り餌を食べづらくし、そこから記憶や学習への影響を調べる実験「トランスジェニックマウス」と呼ばれています。
その結果は奥歯を削ったマウス、削っていないマウスを比べると学習能力に差がありました。

奥歯を削ったマウスは奥歯を削ると記憶に関係する海馬の神経細胞が減ってしまうことにありました。
しかし、ただ満足に餌を食べることが出来ず脳内に十分な栄養が行かなかったのではないか、という事とも考えられます。
そこで、改めて咀嚼する必要が無いやわらかい餌で実験した研究でも記憶を担当する脳の神経細胞が減少することが確認されました。
また、アメリカの研究でも歯周病で歯が無い人は、歯が残っている人より認知機能が低下することが分かっています。

~良く噛むことで記憶力を保持・向上~

しっかりと噛むことで、記憶力の向上が期待できます。また、噛むことは脳を活性させる事に関係した神経細胞を刺激し脳を目覚めさせることも分かっています。
また、しっかりと噛むことは律動的なリズミカル運動でもあり、ストレス解消に役立つ物質セロトニンを増やします。
よく噛むことは記憶力を低下させず認知機能を保つために必要な行為なのです。

これらの事から記憶障害と深く関係する認知症や若年性アルツハイマー病の予防・治療には、「よく噛める」ことが大切なポイントです。
この様に、硬いものを噛むことは脳の機能維持、特に記憶機能にきわめて重要です。
歯があるうちはありがたみをあまり感じませんが失って気づいたときにそのありがたみに気が付きます。

~まとめ~

歯周病予防は認知症予防になる
歯が抜ける、すなわち歯周病が進行している人は脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症の発症リスクを上昇させることが分かります。したがって、日頃から歯周病を予防する為の口内ケアは、認知症や若年性アルツハイマー病の予防・治療に欠かせない重要なケアと言えるでしょう。
診療日程
  • 【休診日】日曜、祝日
  • 【医院所在地】東京都 北区 田端 1-24-22
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