豆知識
予防効果を高める為のダブルブラッシング法とフッ素の応用
【ダブルブラッシング法とは】
あまり聞きなれない方々も多いかと思います。
今回は日常的に虫歯予防としてフッ素を取り込む為の効果的方法として、ダブルブラッシング法というものをご紹介します!
方法は簡単。
【1度目の歯ブラシはフッ素配合歯磨き粉で歯磨きを行い、その後しっかりうがいをしてもOK】
【2度目の歯ブラシはフッ素配合ジェルを歯ブラシにつけて、歯に塗り込む。もしくは、最後にフッ素配合洗口剤でうがい】
◇効果的にするための注意点◇
①フッ素を口腔内に行き渡らせ、浸透させるために、歯磨き中の途中に吐き出してしまうのはできるだけ少なめに。
②しっかり浸透させるため、フッ素塗布後の2時間以内の飲食を避けるのが理想。(朝食時などは適宜に合わせる)
③毎日の継続使用。
④歯磨き粉のフッ素濃度は1000ppm程度が適している。うがいができない乳幼児は家庭で使用できる500ppm以内のものがおすすめ。
フッ素配合ジェルや洗口剤の味は個人差もありますが、決して悪くはないので歯磨き後の爽快感も十分に得ることができます。
【フッ素配合歯磨き粉の効果的使用方法】
①歯ブラシに年齢に応じた量の歯磨き粉をつけて使用する。(下記の応用量表をご覧ください)
②磨く前に歯磨き粉を一回お口の中の歯全体に広げる。
③約2~3分間、歯磨き粉を泡立たせるよう(発泡させ過ぎに注意して)歯を磨く。
④うがいは約5~15mlの水で、浸透率を高める為、なるべく一回のみ行う。
◇フッ素配合歯磨き粉の年齢別応用量◇
今迄は、うがいが出来るようになった4歳頃から歯磨き粉を使用すれば良いと言われていました。
しかし、現在は歯磨き粉の中に含まれるフッ素濃度をコントロールすれば良いという考えから、現在は生後6ヶ月の状態から歯磨き粉を使用することが学術的にも提唱されています。
ただ、2歳以下のお子さんが飲み込んでしまう可能性が高くなる問題もありますので、
まずは歯磨き粉のフッ素濃度は500ppmから使い始める。、
うがいができるようになってから(前述通り約4歳位)フッ素濃度1000ppmの歯磨き粉を使用してみてください。
フッ素は歯のエナメル質表面に浸透すると、歯を丈夫にしてくれます。
日本で発売されている歯磨き粉の90%以上にはフッ素が含まれています。
そのため、しっかりとした知識を持って、フッ素濃度を意識して使い分ける(購入する)のが虫歯予防には大切です。
~中にはフッ素を過剰に怖がる方へ~
WHOはフッ素を必須栄養素の一つとして認めております。
必須ということは、適切な量を日々摂取しなくてはいけません。いわば、たんぱく質、脂質、炭水化物のようなものです。
しかし、残念ながら日本では各国に比べるとフッ素はカルシウムと同じで、まだまだ摂取量が足りないと言われています。
アメリカ、 カナダ、オーストラアなど諸外国では水道水にフッ素が配合されていて、国家レベルでの対策が取られています。
シンガポールや香港の水道に至っては100%の普及率だそうです。
◇日常的にできる効果的なフッ素の摂取の仕方◇
紅茶やウーロン茶にはフッ素が多く含まれているため、虫歯予防に効果的です。(注※但し茶渋がついてしますリスクはあります。)
土や海水にもフッ素は存在しているので、新鮮なお野菜や魚介類を食べることも、効果的といえるでしょう。
もちろん虫歯予防には、虫歯菌の栄養となってしまう砂糖の摂取をなるべくしないことが基本となるポイントです。
①毎食後にフッ素入り歯磨き粉を使用して歯磨き
②砂糖を使用した甘いお菓子やジュースのかわりに果物を食べたり、お茶を飲むようにする
この2点を意識して頂ければと思います。
~まとめ~
1985年時点ではフッ素入り歯磨き粉の割合は10%でした。
現在はと言うと、発売されている歯磨き粉の90%がフッ素含有のものとなっています。
10年以上前まで歯磨き粉はあくまでも《歯磨きの補助剤》という位置付けでした。
今では《未成熟な歯に対しての積極的な予防剤》という考えになっています。
日本における歯磨き習慣の定着率は95%ですが、残念ながらまだまだ正しい予防は浸透しているとは言えないでしょう。
日本では虫歯はまだまだ多いのが現状です。歯磨き粉の効果的な使い方が浸透していないのもその理由の一端だと思われます。
しおばら歯科医院ではお子様の検診、クリーニングの仕上げに年齢に合わせた口腔内の成熟度により、クリニック仕様の高濃度の9000ppmのフッ素を塗布をしています。
クリニックでのメンテナンスももちろん重要です。しかし、毎日少量のフッ素を取り入れていただくとより効果がありますので、ぜひ積極的に使用してみて下さい。
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