豆知識
ドライマウス(口腔乾燥症)とは?
~『ドライマウス』をご存知ですか?~
ドライマウスとは唾液の分泌が減少し、
お口の水分が蒸発し乾いた状態が続きます。
すると、舌の痛み、口臭、味覚異常など色々な症状が出現し、虫歯や歯周病などの原因にもなるといわれています。
さて、ではまず次のあてはまる項目があればチェックしてみましょう 。
この中で一つでも該当する項目があればドライマウスの可能性があります。
□ 口の乾きが3ヶ月以上続いている
□ 顎の下が繰り返し、またはいつも腫れてる
□ 乾いた食べ物を飲み込む際にしばしば水を飲む
□ 日中よく水を飲む
□ 夜間に喉が渇いて水を飲む
□ 乾いた食品がかみにくい
□ 食べ物が飲み込みにくい
□ 口の中がネバネバする
□ 口の中が粘ってしゃべりにくい
□ 口臭がある
□ 義歯をしているせいで傷つきやすい
~ドライマウスになる原因は?~
1.唾液を生産する器官である「唾液腺」が活動低下している
◇咬む習慣の低下(唾液腺への刺激低下による活動減少)
◇エイジング(加齢による唾液腺の萎縮)
◇緊張状態(交感神経優位は唾液分泌抑制)
◇内服薬の影響
◇唾液腺疾患
2.口呼吸の習慣化
舌の機能による影響。(筋力低下で舌低位の位置が常態化し閉口しづらくなります)
これはアレルギーなど鼻疾患の影響による鼻の通りが悪いことも関係します。
しかし、口呼吸化によるアレルギー体質への移行という逆の問題も存在します。
3.ストレス
普段は口の乾きを感じることがなくても、緊張すると口の乾きを覚えます。
精神的なストレスもドライマウスの原因になります。
4.飲酒や喫煙
お酒を飲んだ翌朝、口が乾くという経験がある人は多いのでは?
飲酒や喫煙の習慣も唾液分泌量を減らす一因です。
~ドライマウスの予防~
口の乾燥、防ぐポイント
①口の中の保湿
口の乾きを感じたらこまめに水分を補給し、口の中のうるおいを保つようにしましょう。
特に冬場は空気が乾燥するため、お部屋の湿度にも注意を払うようにしましょう。マスクの着用も効果的です。
また、保湿成分配合のマウススプレーなどの使用も効果的です。
携帯できるタイプなら外出先で口の乾きが気になるときも、手軽に使えて便利です。
②食べる時はよく噛む、喫煙・飲酒をほどほどに
唾液は、噛むという刺激が脳に伝わることで分泌されます。
そのため、普段からよく噛んで食べることが大切です。
噛みごたえのある食材をメニューに加えるのも良いでしょう。ガムを噛むのも効果的です。
また、逆に唾液の分泌を減らしてしまう生活習慣は改めましょう。
喫煙者であれば禁煙し、お酒は適量を楽しむようにすれば、健康を損なうことなくドライマウス防止にも役立ちます。
③唾液腺をマッサージ
唾液の分泌を促すために、唾液腺マッサージが効果的です。
強く押さないでやさしくマッサージしましょう。
④舌や口の周囲の筋肉を動かす体操をする
唾液の分泌を促すには、唾液腺のマッサージだけでなく舌のストレッチも良い方法です。
<舌のストレッチ>
舌をできるだけ前に出して、上下・左右に動かしたり、舌先で円を描くように大きく回してみましょう。
<さらに効果を出すには>
口呼吸から鼻呼吸へ(あいうべ体操)
~舌の筋力アップ、食いしばり習慣 (ブラキシズム)の改善につながります ~
<参照:過去blogあいうべ体操とは?>
~ドライマウス(お口の乾燥)があると困る事は?~
1.口腔内の細菌の増殖によるお口の病気の発症。場合により、肺炎や歯周病進行による糖尿病への関与が考えられます。
2.口臭の悪化。上記1.のお口の病気に起因する口臭もありますが、生理的な口臭も唾液の洗浄抗菌能力が発揮されないので悪化します。
3.口腔内の汚れ、慢性炎症の常態化が自律神経に作用する可能性があります。交感神経優位なからだが続くと常にからだは緊張し、睡眠障害、心臓への影響で血圧上昇が起こります。
4.食事の際に唾液の消化酵素の働きが悪く、舌機能低下による味がおいしく感じられない味覚低下や舌痛症を起こします。
5.飲み込みが悪くなる「むせ」、そして高齢の方の誤嚥性肺炎を誘発します。
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